心理ハック
「予定」と「タスク」
このエントリがアップされてから、しばらく考え続けてきました。
・スケジュールとタスクを分けて考えるやり方は、本当に分けて管理する必要があるのか?
・どちらか一方に統合して仕事を回す方が意識が分散しないで済むのではないか?
・詳細で膨大なタスク処理&管理ばかりに気を取られると、常に仕事に追われているような気になりはしないか?
・いつの間にか「タスク管理」を仕事と勘違いしてしまわないか?
・「期日」というものへの意識が薄れて大きな失敗を犯す可能性があるのではないか?
・慣れ親しんだ時間割方式で考えた方が理にかなっているのではないか?
私とKazumotoさんの考え方は、ほぼ正反対なのです。しかし、正反対というのは、ほぼ同じということに、しばしばなるものです。
エントリでKazumotoさんは、「全てのタスクを予定として扱ってみたら」と実験していますが、私がやっているのは、「予定も全部タスクにしてみたら」ということです。
予定をタスクとしても、タスクを予定としても、どちらか一方にしてしまえば、それはほとんど同じことになります。ですが、ちがうところはあります。
私は「予定」と「タスク」を次のように定義しています。
「予定」とは開始時間が決まっているタスク
「タスク」とは開始時間が決まっていない
私自身はやってみたことがありませんが、私の「タスクシュート方式」の煩雑さを嫌ったある方が、「全てをGoogleカレンダーでタスク管理するのはどうでしょう?」とおっしゃっていて、それを実践されていました。Kazumotoさんが提案されていたのと全く同じ方法です。
ところが、実際にはその方は、1日足らずで破綻しました。この方法では、「9:30メールチェック」「10:00ブログを書く」というやり方になりますが、「10:00になってもブログを書く気になれない」場合、対処が煩雑になるのです。
タスクシュートやToodledoであれば、やりたいタスクを優先してやれば、それは片付いて見えなくなります。ですから常に、「目に見えているどれかをやれば、約束までには終わる(=状況に変化はない)」という状態を維持し続けることができます。
ですが、一切を「予定」にすると、下の方の予定を食ってみても、残りの予定が自動的に整理されるわけではないので、可能な限り「予定したとおりに実行」するのが理想的です。そして、Kazumotoさんにはこれができるのです。私にはこれができないのです。
詳細で膨大なタスク処理&管理ばかりに気を取られると、常に仕事に追われているような気になりはしないか?
という問題は実際のところは発生していないのですが、タスク管理がすくなくともGoogleカレンダーで予定を管理するよりも、煩雑にはなっています。(この煩雑さを実行する前に過剰評価する人は多いです。あくまでもGoogleカレンダーで予定を立てる方が楽、という程度の違いでしかありません)。
私が実行しているいささか煩雑なタスク管理は、「全てが終わったら何時になる」ということを正確に知るための手段に他なりません。「何時になる」という表示が、プレッシャーと余裕の双方を与えてくれるのです。だから「休憩時間」まで見積もるのです。もっと正確に言えば、「だらけるであろう時間を前もって予期しておく」のです。
これがいらないのであれば、Googleカレンダーだけで管理することも可能になるでしょう。すなわち、ルーチンと、継続と、おそらくは決断力で、実践することができるのでしょう。