ライフハック心理学

心理ハック

やる気をつかってやる気を高めるコツ

少し前に、エネルギーを節約するとやる気が下がってくる心理というエントリをアップしました。

「動き出せばやる気になる」というのは要するに「作業興奮」のことではないかと言われると思います。確かにそうですが、「そもそもやる気になれないときに、どうやって動き出せばいいのか?」という、アキレスと亀のような難問が残っています。

そこで、何かを手がけなければいけないのに、そしてやり出せば動けると分かっているのに、それでも手がけられないときに私がやっていることをご紹介します。

非常にゆっくり動く


iStock_000007089647XSmall.jpg

作業を小分けにする、というやり方の応用形です。小分けにすると言うものの、これ以上は小分けにできない、という場合もあるでしょう。

そうであってもなくても、やる気が起こらないとき私は、つとめてゆっくり動くというやり方をしています。このやり方を教えてもらったのは、小学校時代の友達でした。マラソンをするのがとてもいやだった私に対して


「走るのがイヤなら、歩けばいい。歩いていて走る気になったら、そこで走ればいい」

とても不思議だったのは、彼が学年で1、2を争うくらいに、走るのが速かったことでした。長距離も短距離も速かったのです。そういう人のアドバイスにしては、ずいぶんと「スローライフ的」だと思いました。

長距離走で学年1位が狙えるというのは、私にとってはちょっと「雲の上の存在」のようなところがあったので、このアドバイスはよく覚えています。(蛇足ながら、短距離は私もけっこう速かったのですが)。それ以来、「人は急ごうとするだけで疲れる」という考え方を忘れないようになりました。

いまならば、なぜ急ごうとするだけで(実際には急いでいないうちから)疲れを覚えるのか、それなりに説明することはできます。ストレスレベルが高まる一方で、高い覚醒状態を活用できる段階にないため、心身が消耗してしまうのです。

「それ」をやる気にならないときには、「それ」を異常なほどゆっくり手がけてみましょう。異常なほどゆっくりと、です。まどろっこしさを覚えて、「もっと速くやりたい」と思えるころには、やる気が高まってきていると考えていいはずです。