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105 タスクリストから「いつかやる」を追い出す

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最近「カタログ」という名前のノートをEvernoteに用意して、GTDで言うところの「いつかやるリスト」を徹底的にタスクシュートから追い出すようにしています。

このことと、「数値目標を決定する」ということの二点が、特に有効な性格を持っている人々がいます。『グズの人にはわけがある』の中で「夢想型」と名付けられた性格の人たちです。

緊張感から完全に逃れて用事を終わらせるということはできない


「夢想型」といわれている人の基本的な性質は、頭の中で得たモチベーションそのままで行動しようとするところです。これはほとんどの場合、ムリなことです。

やりたいことをやるときの気持ちだけで行動したいため、タスクリストを仮に作ったとしてもその中は「いつかやるリスト」だけで埋まってしまいます。あるいはいつかやるリストがノイズになって、絶対にやらなければならないことがどれなのかが見えなくなります。

一つの合成リストではなく、このように二つの別々のリストを持つのは、ぜったいにしなければいけないことと、するかしないかをきめることとの区別をつけるためである。夢想家グズ人間は、えてして後者にばかり用を流してしまいがちだからだ。(p125)

こういう本を読むと少なからぬ人は、「ああ私のことだ!気をつけないと!」と思ってしまいがちですが、それはあまり意味がありません。大事なのは気をつけることではなくて、自動的に気をつけるシステムを作ることです。私であれば「2つのリスト」を「タスクシュート」と「Evertenote」にします。

もう一つ大事なことは、結果に期限と数字を入れる事です。夢想とはあいまいなものであり、「30日後」とは言わず「いつか」と言いたがり、25万PVと言う代わりに「ブレイクする」と言いたがります。

とは言えそういう言葉を選ぶのにはれっきとした理由があります。

たとえば、南の島に行く夢があるとする。夢を目標にするためには、「二月になったらジャマイカで十日間の休暇を取る」と自分に言い聞かせる。(p118)

既出本からの引用ですが、こう言い直してみると自動的に緊張が高まるのが普通です。緊張とは何らかの行動を起こすために心が準備しているエネルギーです。夢想型の人はそのエネルギーのせいで内圧が高まるのを耐えがたく感じるのです。

実際、南の島へ行って楽しむ夢を妄想するのはただ気持ちがいいだけで済みます。しかし、十日間の休暇を取るとなると、誰かしらと交渉したり連絡する必要がでるし、最悪の場合には気分の落ち込むことを経験するでしょう。

また、首尾よく休暇が取れたとしても、チケットを予約したりインターネットでホテルをチェックしたりする必要も出てきます。もちろん実際に起こす行動もなかなか大変です。心が緊張感を高めるのは当然なのです。

そのような緊張感にある程度慣れる必要があるかもしれません。しかしそもそも、具体化したとたん緊張感に耐えがたくなるような大きな「いつかやるプロジェクト」ばかり妄想しないことも必要です。アタマほど、身体は軽やかには動けないのです。