心理ハック
自分を「テクニカルに」変えるためのライフハック
- 2010年02月09日 (火)
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こういうテーマはある意味で私にとって、かなり「本業」に近いものです。なぜならこのブログは、元来「精神的に変えるのは難しい心というものをテクニカルに扱いたい」というテーマを持っているからです。
習慣 → 新行動 → 新習慣
2月6日にシゴタノ!スイッチというセミナーで話させていただきました。ここで、質問としては尋ねられなかったのですが、あまり語らずにすませてしまったことがあります。
Toodledo の利用をこのセミナーでは、結局強く進める形になってしまっていたのですが、私は昔から「ツールを変えたことを人はどうやって覚えておくのだろう?」と疑問に思ってきました。
Toodledoを使うぞ!と決意しても、翌朝になってそれを覚えておけるとは限りません。忘れてしまいかねないというのが、私の持論です(と言うより、ライフハッカーならみんな知っていることだし、心理学者も知っていることです)。
GTDを始めるにしても、タスクシュートを使うにしても、使うと決めた時はいいのですが、ちょっと間が開くと忘れかねません。
しかし、GTDにせよタスクシュートにせよ、継続してこそ威力を発揮します。これはちょっとしたジレンマなのです。
そうでなくとも、タスク管理ツールの移行というのは、手間とかなりの「覚悟」が必要なものです。しかし、「行動をテクニカルに変えていく」のがテーマのブログで「覚悟」を強調するのは避けたいのです。
考えられる妥当なライフハックが、習慣のあいのりです。つまり、それまでの習慣と新しい行動を結びつけることで、新しい行動を習慣化していくのです。
タスク管理ツールを紙の手帳からToodledoに変えるなら、次の二点を紙の手帳に明記する必要があります。
1 必要事項をToodledoに転記して、今後のタスクはすべてToodledoに記入すること
2 1の項目を、「明日の欄」に書くこと
思い出してしまうことがあるから、思い出せないことがある
新しい習慣を身につけようという「方法論」は数多くありますが、私が見たところ、力強い方法論を備えたライフハッカーほど、ちょっとやそっとで自分の方法を変えません。
ほんのわずか効率性が向上するかもしれないという程度で、習慣を変化させるのはコストが大きいのです。私もタスクシュート仕事術から、容易に乗り移るわけにはいかないと思っています。
新しい習慣が身につかないのは、古い習慣があるからです。その古い習慣は、それまでのあなたを支えるのに、まぎれもなく役立ってきたものです。「新しい習慣を身につけよう」というのはスローガンのように出回っていますが、それは「古い習慣」に接続する形で身につけていくべきものです。
それも、本当に「古い習慣」よりも「新しい習慣」がベターだと判断してからにすべきことです。これは常識でしょう。
関連項目
▼習慣のあいのり(シゴタノ!)
http://cyblog.jp/modules/weblog/details.php?blog_id=81
▼シゴタノ!スイッチ(参加者さんによるレポート)
http://bit.ly/at8REN
▼Toodledo
http://www.toodledo.com/