旧ライフハック心理学

心理ハック

132 要領がいい人(自己判断)と要領が悪い人(自己判断)のちがい

先日、今携わっている仕事に関係して、雑誌『日経アソシエ』のバックナンバーから「仕事のスピードアップ」の特集記事を引っ張り出してきました。

そこに、「自分は要領がいいと思う」人と「自分は要領が悪いと思う」人の傾向比較がありました。アンケートの内容が自己判断である上に、母集団の集め方が必ずしも判然としないため、全的に信頼するのは難しいのですが、面白い結果も見つかりました。

というのは、どちらかというと「要領が悪い」と自己判断している人は、「疲れそう」と感じるであろう仕事を、後回しにする傾向を持つようです。

そして、どちらかというと「要領がいい」と自己判断している人たちは、その逆です。

言い換えると、いかにもそれをやればよさそうだけど、ちょっとしんどそうだなー、という項目になると、要領がいい人と悪い人の比率に、差が開くのです。

その項目とはたとえば、

「簡単に片付きそうな仕事から片付ける。難しそうな仕事は後に回す」

という傾向を、自己判断で要領の良い人たちは、あまり持っていません。そして、自己判断で要領の悪い人たちは、そういう風に仕事を進めている様子です。

一方でたとえば、

「質の異なる仕事を、同時並行して進め、疲れてきたらチェンジする」

という傾向を、自己判断で要領の良い人たちは持っています。そして、自己判断で要領の悪い人たちは、まずそういったことはしないようです。

これはつまり、「要領がよい」か「悪い」かは、エネルギッシュかそうでないかと、深い関係がありそうです。
自己判断で要領が悪いと言う人たちは、仕事中精神的苦痛を極力感じたくない模様です。
難しくない仕事から入り、仕事に行き詰まったら休憩する、というのが一般的な姿のようです。それでもことさら要領が悪いようには、この方針からは見えてきません。

しかしながら、要領がよいと自己判断している人のやり方というのは、難しい仕事から入り、仕事に行き詰まったら、易しい仕事にチェンジする、という姿が見えてきます。そして易しい仕事でも行き詰まったら、また難しい仕事に戻っていくわけです。
この姿勢は、要領がいいとも言えますが、やはり精神的にタフです。

全体として私が感じたことは、「要領がよい」(自己判断)人は、前頭葉前部と帯状回を活用することに、果敢に向かうことのできる人です。もう何度もこのブログで述べているとおり、それらを活用すると疲労を感じるものです。

一方、「要領が悪い」(自己判断)人は、前頭葉前部をなるべく使わずに、仕事を乗り切りたい(可能です)という願望をお持ちのようです。必ずしもそれは「最悪」というわけではありません。しかし、いつもそうしていると、「自分は要領が悪い」と感じてしまうことだけは、確かなようです。