ライフハック心理学

心理ハック

水を打ったように静まりかえった空間で15分たたずむ

これはマインドハックです。個人的には、1日1回は実行したい、マインドハックです。

今週の月曜日、「メンタルハックセミナー」を実践いたしました。主要テーマは、「やりたいことをやること」でしたが、「裏テーマ」は、「減らす技術」。ワークを通して、1つ、また1つと、やらねばならないこと、やるべきこと、やろうとしていること、そしてやりたいことを圧縮し、削り、減らしていくという行程を踏んでいただきました。

何人かの方にはおそらく不満足が残り、何人かの方は満足していただけたようですが、「減らす技術」が主張していることが、どうも難しく、なかなか実践できないということを、体感していただくことはできたと思います。ここに強い抵抗を感じた方も、いらしたことでしょう。

私たちは「やることが少ない」ということがいいことだと、直感的に感じにくい世の中を生きているからです。本当に油断していると、やることはあっという間に激増してしまいます。Twitterが流行しているから、ちょっとやってみようかというと、そこからそれなりにやることは増えます。どんなことでも同じです。

努力して自由時間を増やしてみても、まるで急流をせき止めて、一時的に水が入ってこないようにしているようなものです。そのうちに水かさが一気に増して、水が殺到するかのように、やりたいことややるべきことが殺到してくるのです。

そこで冒頭のマインドハックを、多くの方に実勢していただきたいと思うのです。「減らす技術」は大切ですが、そもそも、「減らす技術」で得られる「幸福感」とは何なのか。後から大量の情報やタスクが殺到するにせよ、一時的にでも水をせき止めてみて、川底にたたずんでみたら、どんな感じがするのか。

私は1日15分はムリですが、5分は、を利用して、たとえば「水の音」や「夕立」を聞く習慣をつけていました。今では、iPhoneのWhite Noiseを使用しています。けっこう色々とあって面白いのですが、なかでもChimesがお気に入りです。

これに5分以上浸っていると、脳内の感覚ががらりと変わる印象を受けます。この間は、何もしません。何もしないということが、最初は「何かを止めた」という感覚で始まるのですが、途中から、「たたずんでいる」感覚に変化するのです。「せき止めた」のではなく、「最初はそうだった」という感覚に変わるのです。

いうまでもなく、これは一時しのぎに過ぎず、ヘッドホンを外せば、刺激が「殺到」してきます。ただ、こっちは正常ではないのです。これが私にとって、必要な価値観なのです。「5分たたずんだ」直後には、はっきり分かります。「減らす技術」は不可欠な技術なのです。