ライフハック心理学

心理ハック

心理ハック 少しでも制約を減らす

  • 2009年12月07日 (月)
  • コメント(0)
  • |トラックバック(0)

free.jpg

GTDなどのタスクマネージメントでは「いつ」「どこで」「何を」するかを明確にする。

一方で「クラウド」を使った仕事術では、「いつ」「どこで」という制約からどんどん自由になることを目指すというのは、どこか矛盾していないかとので、これへの返礼かたがた。

少しでも制約を減らす

制約を減らすということは、たとえば、Dropbox上に上限を意識せずに済むくらい、存在するすべてのファイルをアップしていくことや、Gmailなどを使って、可能な限り多くのプラットフォームから、「時と場所を選ばず」メールにアクセすることなどを言います。

iPhoneもそうですが、iPodは最初、「いつでもどこでも自分の音楽に」浸っていられるようにという目的で、設計されたものでした。

こうして「制約」が一つ一つ取り払われていくと、いよいよ残るのは、きわめて本質的な制約だけになるはずです。

一方、GTDなどで「いつ」「どこで」「何を」という点を明確することを目指すのは、当然です。私たちは、本質的な制約があれば、その範囲内でしか行動できないのです。難しくない話です。夜9時に閉まるスーパーにしかないコロッケを買いに行くためには、夜9時になる前に、そのスーパーに行かなければならないのです。

その制約が非常に多かったクラウド以前の時代には、「いつ」「どこで」「何を」という制約をはっきりさせておき、その範囲内でできることを、きびきびとこなしていく必要がありました。クラウド時代であってもその事情は変わりませんが、「その範囲内」が劇的に広くなったのです。

だからといって、クラウド上に地域限定のコロッケが置いてあるわけではないのです。今、ネットでそれを買うことができたとしても、iPhoneからコロッケを取り出すことができるようになるのは、ずっとずっと先のことでしょう。

効用 主体性が得られる

色々な制約が劇的に取り払われれば、残る制約は、「地域限定コロッケ」のような、希少の「モノ」や、「仕事をやる気持ち」などの心理的な制約、および「睡眠の必要性」などの肉体的制約です。

それでもGTDで主張されていた「注意を集める」という方法が有効なことにかわりはありません。「やる気があって」「睡くなくて」「移動中に」やることはなにがいいですか? これらもまた「制約」です。こういうものに即座に答えられてこそ、よいシステムというものです。

逆に言えば、「やる気があまりなくて」「睡くて」「残業中に」でもできそうなこととは、何でしょう? こうした条件のほうがもしかすると、さらによく管理すべきタスクになるかもしれません。