旧ライフハック心理学

心理ハック

『すぐやる人になる50の方法』が目指したこと

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いつも先送りするあなたがすぐやる人になる50の方法 – ライフハックブログKo’s Styleを読んで、GW中に読んでみようと思い、紹介されていた「いつも先送りするあなたがすぐやる人になる50の方法」早速購入した訳だが。

この本を読むのを先送りにしている自分が居てワラタ  orz

「折角買ったのに・・・」
http://d.hatena.ne.jp/STARSIA/20100506/1273138742


私もこのブログを拝読して思わず笑ってしまったのですが、笑うだけではなんだかすまない気もしたので、この本について補足して起きたことを一つ。

本書は難しくない本です。本書をあまりにも真っ正面から受け止めてしまうと、むしろ効力を発揮しなくなります。決して手を抜いて書いたわけではありませんが、ある意味では、読者は手を抜いて読むくらいでちょうどよい本なのです。

どういうことかと言うと、付箋を貼って「すぐやる方法をマスターしていこう」としたり、「50の方法を駆使して先送りをなくそう」とするべき本ではない、という意味です。

そういう読み方ではなく、ざーっと読んで、印象に残ったことを、印象にとどめておいていただければ、先送りを減らすのに役立つ。そういう効果を目指した本です。

たとえば。自分の本を細かく解説するのは気が進みませんが、次のことなどが好例になるでしょう。

・将来の自分に期待してしまうのは正常な心理
・タスクをパックするのは行動を起こしにくくするが正常な心理
・大きな夢を抱くのは先送りの温床になるが正常な心理

いずれも正常な心理によって発生する行動パターンのせいで、先送りは発生するのです。考え方の癖が悪いからとか、他の人より精神的に劣っているから先送りするわけではないのです。まずそのことをとらえていただければ、本書の目的は一応果たしたことになるのです。

なぜなら、そのように考えていただければ、「正しい心構えをもてば、先送りなどしなくなるはず」という思い込みから脱却できるからです。先送り対策は、その次に初めてできることです。

次にできることとは、結果として先送りしてしまう、ある種の正常な心理を迂回することです。将来の自分に期待してしまうけれど、それはそれとして、今手がけられるような方法と発想を持つことです。

そういうことが書いてある本です。人によって、先送りを発生させる正常な心理は様々です。だから50も項目があるのです。くれぐれも、50個全部をマスターしようなどとしないでください。