心理ハック
『いろんなことに手を出しすぎて何も身についてない人が読む本』
というタイトルで本を書けといわれたら、どんな本を書きますか?
一応お断りしておきますと、そんなオファーはいただいておりません。
私たちの生きる時代には、こういうことになる可能性は小さくありません。多くの人に幅広いオプションが用意されていますし、いろんなことについて、サポートをしたいという人もたくさんいるからです。お金が絡んでいるから、ということもありますが。
もちろん、技術や知識を身につければ、それだけ有利に生きられる、ということもあります。さらに、「ライフスタイル」は見せ方次第で現実よりも魅惑的に見えるものですから、「あんな風な人生を送ってみたい」と思わせるような画像には事欠きません。
極端な例を挙げるなら、家にあるものの90%を捨ててしまって、うまい構図でプロのカメラマンに写真を撮ってもらえば、それだけでも「魅力的なライフスタイル」を提供できます。「究極のシンプルライフのススメ」などと銘打って。
いささかずるい話なのですが、「問題を解決したければ、本を書け」(「読め」に空目しないでください)という言い回しがあります。確かに「教える側」に立ってしまえば、何らかの意味で「解決策」を提供しないわけにはいきません。苦し紛れだろうが逆立ちした末の鼻血だろうが「なんにもありません」では済まされないからです。
もしあなたが、
「「人の寝ている早朝に起きて、マラソンをしながら、スピードラーニングで英語の勉強をして、帰宅してからフォトリーディングで一日1冊の本を読んで、夜にはマインドマップに一日のあったことをまとめて、成功した日のことを未来の日記に書いて、中国語を聞きながら就寝しているのですが、3年前からお給料が下がり続けています」という人に向けて本を書いてください」
と、出版社からオファーがあったら、どんな本を書きますか? (蛇足ですが、「…という人にアドバイスするとしたら?」とはちょっとちがいます)。
一応参考になりそうな本(競合しそうな本)を下にあげておきます。書く前にそういう本を読んだ方がいい場合と読まない方がいい場合と、これまたケース・バイ・ケースだと思いますが。