旧ライフハック心理学

心理ハック

ネガティブ思考をストップするきわめて簡単な心理療法

iStock_000010281342XSmall.jpg

行動療法の一種です。

もうこれ以上考えても仕方がないことを、いつまでもいつまでもぐるぐる考え続けてしまって、気持ちが悪くなったりすることは、ありませんか?

私の周りでは、どちらかといえば女性がこの問題を訴えますが、男性にも相当数これでお悩みの方はいるでしょう。

いささか古い方法ながら、この悩みにピンポイントで答えている心理療法があります。「思考中断方」というやり方です。

やり方は簡単で、「ぐるぐる」を始めたら、大声で「ストップ」と叫んでみたり、イヤな音を立ててみるなど、「ちょっとした嫌悪刺激」を使って、一瞬でもネガティブ思考を中断するのです。

その際、嫌悪刺激でストップし、ストップした快感を記憶にとどめる努力をすることが重要です。そうすれば

ネガティブ思考ループ→嫌悪刺激→思考ストップ→快感

という流れができるため、結果としてネガティブ思考が嫌悪刺激によって消去され、ネガティブ思考を止めるという行動が、快感によって学習強化されるわけです。きわめて正統的な行動療法です。

思考中断法に対しては、単純すぎるという批判(行動療法には常に言われる批判ですが)や、「再構成法」(ネガティブ思考をポジティブ思考に組み直す)法が優れているという指摘もあります。

しかし、思考中断法でうまくいった事例も多く、再構成法は「面倒くさすぎる」という苦情もあります。

ネガティブ思考ループで気分が悪くなっているところへ、嫌悪刺激の呈示はいかがなものか、という意見もありますが、ここに快感を与えては(「ネガティブ思考はやめようね♪」と妹キャラが言ってくれるとか?)ループが強化されかねませんから、「ノイジーな目覚まし」くらいの嫌悪刺激がいいのではないかと個人的には思います。