心理ハック
仕事を先送りにする4つの予兆
本書を書いているとき、いつも念頭にあったのが、今日紹介する「4つの兆し」です。私を含め、一般的に人が手がけるべき仕事を避け、先送りにする場合、だいたい4つに分類できる行動のパターンというべきものが、現れるのです。
つまり、この4つのいずれかが現れだしたら要注意であり、注意して行動パターンを修正しなければなりません。
4種の兆候
1.注意を散漫にするような刺激を避けようとしなくなる
2.他人の協力を取り付けようとしなくなる
3.簡単ですぐに片付く仕事ばかりをこなして満足しようとする
4.「漠然とした不安」(人生に対する不安)を口にする
このいずれかが自覚できるときというのは、何かを先送りにしているか、しようとしています。4つともという場合は、明らかに何かやるべきことをやっていません。
たとえば、1。何かというとメールをチェックし、最後のチェックから2分も経っていないのに、チェックする。メールというのは、自分を「上げて」くれる場合もあるし、「他人からの仕事を優先している」ようにも思えますから、とても危険です。
また、3。すぐに片付く仕事をどんどんやっていくというのは確かに悪いことではありませんが、しばしばそれは、もう間に合わなくなりつつある仕事を放っておいて、没頭する対象になります。「きれいになった机で仕事をすれば、もしかして「あれ」が予想以上に早く片付けられるかもしれない」というわけです。
それから、4。たいていの場合、この種の「不安」は「人生」や「将来」から生まれているのではなく、やっていない仕事から生じているのです。どうしてもそれは、やっていない仕事に取り組まない限り、減ずることはありません。
「兆候」に気づくことに意味があるのは、「兆候」のうちに対策ができるからです。先送りしそうになっている段階で手を打てば、先送りしてから手を打つより、対処がしやすくなるのです。
反射的に「当たり前だ」と思った人もあるかもしれませんが、当たり前ではありません。これを当たり前だというのであれば、心理学的に当たり前である理由を、説明してみてください。