心理ハック
本当にちょっとしたご褒美が大事な話
ややもするとくだらなさすぎて、「そんなくだらないことに左右される人間でありたくない」という思いが、たぶんこの問題をややこしくしています。
私たちが何か大きな事を成し遂げたり、なかなかの事を継続できるかどうかは、ときに「ちょっとしたご褒美」か「ちょっとした不快感」に左右されているのです。
私は最近、朝5時周辺に起きることに成功し続けています。早起きが常習の人にはどうって事のないことでしょう。私の父は僧侶ですが、朝はきわめて早く、私が生まれてからはずっとほぼ同じ時間に起きられていて、どうって事のなさそうな顔をしています。
しかし私はあまりにも朝に弱いので、朝5時に起きるというのは、正気の人間がやるべき事ではないと思っていました。祖父も僧侶でしたが、早起きがたたってやや若くしてなくなったため(と私は信じている)、私はいっそう「絶対に早起きなんかしないぞ!」と心に誓った記憶があります。
さて、そんな心の誓いを破って早起きできるようになった原因の1つに、Touch Goalがあります。ちょっとしたiPhoneアプリです。詳しくはこちらをご覧ください。
正直、くだらないことだと思っています。毎朝こんな事を楽しみに起きている自分が信じられません。これが換金されるわけでもないのは、いうまでもありません。
お金じゃない。我々が本当に欲しいのは、「ごほうび」なのだ。
404 Blog Not Found:ごほうびの上げ方 – 書評 – 「続け方」に気づかせてくれた三冊
ポイントの設定も実に恣意的で、やろうと思えばどういうふうにでも設定できます。しかし、これで5時に起き続けられているというのは事実なのです。(ちなみに去年の今頃は、まあ10時にならなければいいくらいのものでした)。
もちろんこれを、行動科学科、行動経済学的に説明することくらいはできます。人は合理的な報酬でなくても動いてしまうことは多くあるし、合理的でない報酬にこそ動かされることもよくあります。そして、報酬というのは、なんであれ心に響きます。あるいはその逆なのかもしれません。