心理ハック
004 脳の中の「ロボット」
今日のエントリは、2006年4月2日のエントリをリライトして書いています。念頭にあったのは自転車のりの練習ですね。今は生まれたばかりの娘も将来は苦労するでしょうね。あまり運動神経が良さそうにも見えませんし。
みなさんご存じの通りで運動技能の習得というのはちょっと「魔法がかって」いますね。運転だろうと自転車だろうと水泳だろうと、やれないうちは「まったくやれない」のに、できるようになってしまうと「ほとんど無意識」でやれる。
経験的には明らかですが、ただ繰り返すというだけで、どうして何事も、あれほど覚え込めるのか?
ピアノやスキーや自転車などのことを思うとわかるとおり、繰り返しの効用が、まるで別人を作り出します。
まるで、「私自身」がやっているのでは、ないかのように。
そのからくりが、脳に、ちゃんとあるというのが、すごいところです。
たとえば、ピアノを弾くのを覚える場合についていえば、ピアノの正しい指使いが出力パターンである。
それをまちがえるのは、小脳に正しいパターンが記憶されていないからである。そこで練習を繰り返してまちがえるたびにシナプス結合を変えて正しいパターンに近付けていけぱ、やがていつでもまちがいなく弾けるようになるというわけである。
『脳を極める―脳研究最前線』立花隆著 朝日新聞社