心理ハック
035 想像力とシミュレーション
- 2011年05月01日 (日)
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ごく簡単な話なのです。
人間の想像力は他の動物と比べれば大したものかもしれませんが、あるべき姿と比べるとどうも貧弱です。
1.今年7月のスレンダーな姿を想像してダイエットを開始する
2.今日の15:00のチョコレート・ドーナツを知覚する
3.チョコレート・ドーナツの味を想像する
4.明日からダイエットを開始して7月にはスレンダーになる自分を想像してチョコレート・ドーナツを賞味する
こういうことがごくふつうにあちこちで行われています。つまり想像力はほとんどなんの役にも立っていないわけです。
にもかかわらずものの本によると「ゴールのイメージを思い描いて試練に耐えましょう」と書かれています。「時にくじけそうになることもあるかもしれません。そんなときはなりたい自分の姿をより強く、より鮮明にイメージしてください。モチベーションが沸き上がるのを実感できるでしょう」と書いてあるわけです。
「より強く、より鮮明に」イメージするにはどうしたらいいのでしょうか?
シミュレートする
こういう時こそデジタルツールが役に立ってくれるといい、と私はよく思います。上述のような想像力不足による失敗は、おそらく人類が何千年と続けてきたことです。つまり、今まであったようなツールではたいていの人に解決不能な問題なのです。
今まであったようなツールというのは、箴言なり、石版なり、紙なり、ペンなり、古老の知恵なりです。そういうものでうまくいく人たちがいたからこそ、そういうものが残っているわけですが、そういうものでうまくいかなかった人たちも多かったから、そういうものは古くさく響くのです。
今までのやり方でうまくいかないことにこそ、新しいツールを適用してみるべきでしょう。シミュレーションなどというのは、いかにもデジタルが得意としそうな事柄です。
TaskChuteを使えばだいたい1日の時間の使い方をシミュレートできます。コンピュータの家計簿を使えば、だいたい1年の収支のシミュレートができます。これだけでもずいぶん助かるのですが、もっといろいろなことにシミュレートという技術は活かされて欲しいものだと思います。
特にダイエットだとか婚活、あるいは部屋の片付けなどには、手軽なシミュレーションツールがあればずっとうまくいくはずなのです。