ライフハック心理学

心理ハック

015 ネタを見つけるにはテーマを絞る

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これはよく「ブログネタを絞り出す」ときに持ち出される話なのですが、「ブログのテーマを絞るほど、ネタはたくさん見つかる」という不思議な格言があります。

ふつうに考えればこれはたわごとっぽいです。ブログとしての人気はともかく、ネタに限って考える限り、テーマを広げれば広げるほど、ネタもたくさん見つかりそうなものです。

「ライフハック」だけではネタ切れを起こしそうだから、心理学に話題を広げ、ついでに写真術にも言及し、もしもの時のために味噌汁の話題も入れられるようにしておく。というよりしておきたい。ブログの統一性は損なわれるにしても、「ネタ」はその方がたくさんあるに決まっている。

私達は忘れたことに気づかない


しかしネタの絶対数がこの世にあればいいというものではありません。私達は、ネタの存在に気づかないかもしれないという事実を忘れています。

ネタがそこら中にあるからといって、その存在に気づくとは限らないし、気づいたとしても忘れないとは限りません。というよりも、気づかず忘れることの方が圧倒的に多いのです。

テーマを絞るということは、気づきやすくするということです。注意を向ける方向を決めることで、ネタがあれが確実に気がつくようになります。

さらに、注意したことは忘れにくくなります。これはわかりやすい話です。注意を向けていないことは、たとえ気づいていてもすぐ忘れるのです。

いわゆる短期記憶で保持しておける記憶内容はかなり限られており、ふつうの人が一度に思い出せる「ネタ」は、持ちネタよりもはるかに少ないものです。だから狭すぎるテーマを選ぶとネタ切れを起こしそうで不安になりますが、広すぎるテーマを選んでも頭がネタを取りこぼすから、ネタに恵まれるという結果にはならないのです。