心理ハック
058 やりたくないタスクをやる休憩時間の使い方
比喩的に表現すれば、今日の目的地Gにいくために、C地点、A地点、D地点、F地点、B地点、E地点を経由して、目的地Gに到着する、という見積もりを立てるわけです。そして、それぞれの地点でやるタスクを予め明確にして、所要時間を見積もるのです。予定時間までに到着できるように。
まさにこの目的のためのツールがTaskchuteであり、上記引用エントリでもTaskchuteがテーマになっているわけですが、タスクシュートであれ他のどんなツールであれ
□やるべし!
「でも、やりたくない!」という問題は起こりえます。コンテクストで最適のリストが表示されようと、〆切までの日数からやる以外の選択肢はなかろうと、昨日「すぐやるセミナー」に行ってきたばかりだろうと、やりたくないものはやりたくない。
その「やりたくない!」を「やりたい!」に変える方法を知りたいっ。という人は多いので「やる気」を出すためには「とにかくやる」という、無限後退のような、作業興奮という概念の拡大解釈のような方法論にでも、けっこう人気が集まるわけです。
タスクでやることになっていることを軽くやる
これからやることになっているけれど、やりたくないことが、企画書を書くことだとしましょう。ではその前に、悶々とうなっておらず、休憩を取りましょう。
ただしその休憩時間中、何をしてもいいというわけではありません。やることになっているけれどやりたくない企画書とは、すなわち「何をすること」だからやりたくないのかをこの上なくクリアにします。
「書くこと」だからいやなのか、企画を「考える」からいやなのか、「資料を調べる」からいやなのか。その時々の気分で何がいやなのかは違いますし、人によっても違いがあります。慎重に自分の主観を探ります。
仮にこの場合は「書くこと」だからいやだとします。では休憩時間中に「書き」ましょう。落書きでもメモ書きでもいいです。ただし、「企画書」を「各」時と同じ形式で書くことです。「企画書」は「MS Wordで書く」のに、休憩中は「紙にペン」ではいけません。
同じようにWordで落書きして休んでください。Wordでかくという潜在記憶を活性化させるのです。活性化させることをプライミング効果といいます。
先行作業による知覚への刺激が、後続作業に関係する記憶内容(技術記憶も含む)を思い出しやすくするのです。これをすることによってやりやすさは一段と増しますし、モチベーションも多くの場合引っ張り出されます。
先送りしたくなる多くのタスクとは、作業間の不連続性のせいで、一段と「やりにくそう」に見えているのです。実際デジタル作業がつづくとアナログ作業が面倒そうに見えますし、アナログ作業のまっただ中では、パソコンを立ち上げるのが手間に思えるものです。
だからこそ本を「読んで」いる最中にメモ「書き」できる人というのは偉いものなわけです。ある作業が「やりたくないなあ」と思ったら、休憩を取って同系統の作業を簡易に試みてみましょう。