心理ハック
発酵素をインターネットに探す
文学研究ならば、まず、作品を読む。読んでいくと、感心するところ、違和感を抱くところ、わからない部分などが出てくる。これを書き抜く。くりかえし心打たれるところがあれば、それは重要である。こういう部分が、素材である。ただ、これだけではどうにもならない。ビールをつくるのに、麦がいくらたくさんあっても、それだけではビールはできないのと同じことである。
これにちょっとしたアイディア、ヒントがほしい。それは作品の中に求めるわけにはいかないが、どこときまっているわけでもない。ときには週刊誌を読んでいても、参考になることにぶつかることがある。(31)
ネットをネタ集めの場所としていると誰かが言った場合、そこにはいろんな意味が考えられますが、ここで言う「アイディア・ヒント」としているというケースも十分考えられますし、その目的としては贅沢すぎるほどでしょう。
麦だけではビールはできない。発酵素となるものが必要だ。それがなぜかということよりも、経験的にそうだということを著者は繰り返しあちこちで述べています。
ただしこの考え方だと若干時間は必要です。論文のテーマに関する話なのですからそれは当然です。でもここで書くモノをブログとしてみると更新頻度を上げなければならないわけですから、リラックスして週刊誌を読む時間は限られてきます。
そこで数を増やすという作業が必要になるでしょう。さらに考えられるのは、専門的な知識をもネットに求めるのであれば、発酵素にあたる部分には、非専門的で肩の力の抜けたものを用意した方がよりよいかもしれません。
あるいはその逆に、あまり専門的な方面では難しいものを求めずに、非専門的な方にできるだけ本格的なものを求める。そういうスタンスでの掛け合わせも考えられます。
いずれにしても特に「発酵素」の方に異質なものを求めたいところです。テーマはライフハック、ヒントもライフハックというのは著者の言う「麦ばかり」で、ビールにはなりにくい印象があります。
今日の記事【外部リンク】
▼メモへの挑戦 | | 作家の作業日報 | あすなろBLOG
これこそライフハック的発想!だと思います。
ライフハックというのは具体的で持続的効果があり特別な技術がなくてもだいたいの人に真似できる。そういうものだと思います。
ライフハックは多くの場合何かの手間を省きます。その省力は時間短縮や物理的効率性はもとより、大きな心理的効果を上げるのです。心理的効果によって実行を後押しする。
なぜ多くの人がデジタルよりもアナログだと言い、手書きメモを重宝するのか。よく言われているとおりそれは「入力の手間が一番少ない」からだと私は思っています。
これはまさしく「活用法」です。エントリにある検索式の実例集も見やすくとてもいいですね。
GTDの週次レビューも「何をして良いかよく分からない」と言われることの多いものですし、Evernoteの保存検索の実際とあわせてこうして紹介されているのは珍しい良エントリー。