ライフハック心理学

心理ハック

004 ファーストタスクには「重要だが緊急でない仕事」を入れる

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あくまでも原則としては表題の通りになるでしょう。重要であるが、締め切り間際ではない行動に、朝の最初の時間を当てるとよいのです。

具体的な例を挙げると、資料を読んだり読書すること(勉強)や大事な環境設定、あるいは部屋の配置換えなどでしょうか。

これらはふつう「いつか時間があったらやろう」という考えているものです。しかしなかなか時間ができず、したがってなかなか取り組めません。「いつか時間ができたら」といっても、それは1時間や2時間ではダメだということもあります。少なくとも10時間くらいはないと「勉強」などは効果が上がってこないということもあります。

1日うちいきなり10時間が空白になることはまずないし、ふだんやっていないことをいきなり10時間やったりするのもムリがあります。したがって朝の最初に1時間を確保し、それを10日、20日と繰り返すしかないのです。

この活動を支えるツールが不十分


しかしこの理屈通りに動くことは難しいものです。原因はふたつあります。

1.そんな作業を朝からやっていて大丈夫なのかという疑問に答えられない
2.毎日やり続けた成果がちゃんと出るのかどうかがわからない

たとえば朝からブログを書くことに決めたとしても、第1エントリ目のブログに朝から時間をかけていてよいものだろうか?と思うわけです。「重要だが緊急でない活動」の他に私達は「重要で緊急の仕事」を抱えています。先にそちらを手がけて「時間があまったら重要だが緊急でない活動」にも手をつける、という方が自然ではないでしょうか?

この不安ゆえに003 計画する前に取りかかるべき仕事に手つかずの日々が続くわけです。「重要で緊急の仕事」を先に手がけると、仮に時間があまったとしても認知資源を消耗し尽くしているのです。

「しかしどちらを先に手がけたとしても、認知資源も時間も不足するのでは?」とどうしても思うでしょう。この不安自体が認知資源を使います。私はその消耗を避けるためにタスクシュートを使っています。仮に朝イチに30分を読書に当てても、「重要で緊急のタスク」はすべて終わり、その終了時間が1800前であることを、朝4時の時点で目で見て確認しないと安心できないからです。

ただし、この安心感が得られたとしても「2.毎日やり続けた成果がちゃんと出るのかどうかがわからない」という問題は残ります。これもシミュレートしてくれるツールで、少なくとも数字上の成果を目に見える形に示して欲しいのです。今のところそのようなツールはありません。

私はタスクシュートでこの先1ヶ月分、ないしは3ヶ月分の時間の使い方を目で見て知りたいといつも思っています。3ヶ月毎日ブログを続ければ90エントリになるというのは、あまりにも大ざっぱすぎるのです。実際には休んでしまうはずの日もあるし、アップする気が起きなくなるような日もあるでしょう。

向こう3ヶ月のタスクシュートがあれば、いつそのような事態に見舞われるかが、だいたい検討できます。そのような日は一切ブログをアップしないとすれば、90日で何エントリになるかがかなり正確に分かるはずです。それを目で見て初めて私は、「この作業に、当てられる日だけでも毎日」時間を費やしたとき、何ヶ月先にどんな成果を得ているかをおぼろげながらも実感できます。それがモチベーションの厳選であると思うのです。