ライフハック心理学

心理ハック

059 なぜTwitterに脱線しやすいのか?

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058 やりたくないタスクをやる休憩時間の使い方という記事を書いたのですが、ちょっと誤解されやすい書き方だったので、改めて深掘りします。

ぐったりがデフォルトだと考える


058の記事内容だとどうしても、気分を切り替える話に読めたり、似たようなタスクをまとめましょう、という内容に読めます。

しかし、私がずっと考えているのは「やる気がほとんどなく、出そうなタスクも見あたらない中で、どうやれば先送りを防げるか」ということです。やる気を出すための上手なマインドハックはすでに弾切れということです。

やる気でやろうとしてはいけないということです。やる気が出ない。やりがいもない。ぐったりしている。肩が痛い。目が疲れている。もう1ミリも仕事を進める気すら起こらない。この状態をデフォルトだと考えます。通常が、この状態なのです。

先送りに意味がまったくないのはそのせいです。1ミリもやる気が出ない仕事を、1ミリもやる気を出そうとしない明日の自分に送ったところで何にもならないでしょう。

休憩直後の行動は極めて大事


しかしそんな状態でも、比較的取りかかりやすいタスクというものがあります。例えばメールチェック。なぜでしょう?

メールチェックの「作業モード」は、コンピュータの画面で行う他のあらゆるタスクの「作業モード」と共通しているからだと思います。「画面でものを読む」という作業モードです。

058で書いたように、私達は作業モードの切り替えにエネルギーを使うのです。エネルギーがないと、作業モードの切り替えがうまくいかないのです。ずっとコンピュータの画面でものを読んできて、もはやぐったり疲れていると、「コンピュータの画面でものを読む」という部分だけ共通した他のことをやりたくなるのです。

それがメールチェックであり、もっとひどいときにはTwitterなどのSNSなのです。

この考えで行くと、他の仕事と共通した作業モードがあまりない仕事ほど、遅い時間にやるべきでないことがはっきりします。どうしてもそういう切り替えを行うには、間に大きな休み時間を挟むべきなのです。

この休み時間をとった直後の行動は、極めて重要です。どんなにわずかな時間しか使わないつもりでも、ここでTwitterをしたりメールチェックしたのでは、また振り出しに戻ってしまいます。つまり、「コンピュータ上で画面の文字を読む」という作業モードにまた自分で戻してしまうわけです。

チェックリストや「レシピ」が大事なわけはこれです。最初から仕事を進める手順が書いてあるので、特に休憩直後にそれを読むことにより、「画面をぼんやり眺める長時間の脱線」を防ぐことができるわけです。